観光関連の資格ガイド
観光業界で働く人も旅行好きの人もまずはチェック!
観光の資格 Q&A
観光関連の資格に関する疑問に、
JTB総合研究所がお答えします。
- 仕事や就職・転職に
役立つの? - 役立ちます!──資格はご自身の知識や技能を客観的に証明できるものであり、取得に至るまでの学習の『履歴書』とも言えます。また、知識や技能の幅が広がり、仕事のスキルアップやキャリアアップにつなげることもできます。就職・転職の際は、社会の動きや志望する旅行・観光関連会社等の動向に注目し、ご自身の得意分野がPRできる資格にチャレンジしてみましょう!
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資格は一度取得すれば
ずっと有効なの? - 「旅行業務取扱管理者」「通訳案内士」のような国家資格については、期限がありません。一方、実務との関係性の強い民間資格では、上位級に年限が設けられているものも多く、更新するには再受験を含む一定の更新手続きが必要です。
- 資格取得のための勉強と
仕事を両立させる自信が
ありません・・・ - 勉強に集中できる一定期間を確保しましょう!──勉強と仕事の両立は決して容易ではありません。現在の仕事との関係性や、得意な学習スタイルなどで個人差はありますが、一般的には「学習に集中できる一定期間を確保できるかどうか」が鍵となるでしょう。まずは試験実施期日から逆算して、勉強に集中できる一定期間を計画してみてください。
- 楽しみながら気軽に
挑戦してみたい! - 『旅行地理検定(4級~3級)』や『日本の宿 おもてなし検定(初級)』がおススメです!難しい専門用語に対する知識がなくても、“腕試し”に楽しく挑戦できる検定試験です。旅や観光はもちろんのこと、日ごろ目や耳にするニュースへの好奇心が増したり、人を「もてなす」心や作法を見直すきっかけになることでしょう。
- 観光関連で、注目の資格は?
- インバウンド・ツーリズムへの対応に欠かせない資格として、『通訳案内士』や『旅程管理主任者』(ツアーの主任添乗員になるための資格)への注目度が急上昇中です!また、観光やインバウンドをフックに新たな事業展開や事業の活性化を図る企業・組織も増えており、旅行業以外の業種においても、『旅行業務取扱管理者』の資格を取得する人が増えています。
- 国際競技大会やイベントに
ボランティアで関わりたいけど、何か役立つ資格はある? - 国際競技大会やイベントでは、多くの場面で外国語でのコミュニケーション能力やホスピタリティ力が問われます。ただし、特定の資格がなければボランティアに応募できないというわけではありません。特に大規模な国際大会の場合は、開催前にボランティア養成講座が実施されたり、語学力と仕事内容等に関するガイドラインが提示されますので、ご希望の大会やイベントの公式ウェブサイトをチェックしてみましょう!
主な観光関連の資格
旅行業務関連の資格
国家資格
総合旅行業務取扱管理者・国内旅行業務取扱管理者
- 旅行業務取扱管理者とは、国内・海外旅行者との取引を、正確かつ豊富な知識で執り行い、管理・監督していく責任者。
- 旅行会社やその代理店には、営業所ごとに国内または総合旅行業務取扱管理者試験に合格した者を「旅行業務取扱管理者」として1人以上選任し、管理・監督業務を行うことが義務付けられています。
- 「総合旅行業務取扱管理者」と「国内旅行業務取扱管理者」の2種類があり、前者は国内旅行と海外旅行を、後者は国内旅行のみを取り扱うことが可能です。
ここに注目!
- 容易に合格できる試験ではないため、旅行会社への就職・転職を志望する方にとっては、自らの進路を旅行業界に絞り込んできた証としてアピールすることができます。
- 近年では、インバウンドツーリズムへの関心の高まりとともに、観光関連事業を営む上で有益な資格として、様々な業界からも受験者が増加している注目の資格です。
- 受験区分
- 総合/国内
- 実施時期
- 年1回(総合:10月中旬、国内:9月初旬 )
- 試験内容・科目数
- 総合:4科目(業法・約款・国内実務・海外実務)※一部免除制度有、国内:3科目(業法・約款・国内実務)
- 学習期間(目安)
- 6~12か月
- 合格基準
- 各受験科目において満点の60%以上
準国家資格/公的資格
旅程管理主任者
- 主催
- 観光庁登録研修機関
- 企画旅行に同行する主任添乗員(ツアーコンダクター)に、取得が義務付けられている資格で、旅行業務取扱管理者と同様、国内資格と総合資格の2種類があります。
- 資格を取得するには、観光庁長官の登録を受けた機関による「旅程管理研修」の修了と、一定の実務経験(研修の修了前後1年以内に1回以上または研修の修了後3年以内に2回以上)が必要です。
ここに注目!
- 添乗業務とは、ツアー参加のお客様への各種対応はもとより、企画旅行をスムーズに実施するために交通機関や各種施設との調整・対応をとりながら旅程を管理することです。ただし、通訳案内士、通訳ガイド等の名称を使用して、有料にて外国人に付き添い外国語で観光案内をするには「全国通訳案内士」の資格が別途必要ですので注意しましょう。
- 受験区分
- 総合/国内
- 実施時期
- 各研修機関の実施スケジュールを参照
- 試験内容・科目数
- 研修期間中に修了テスト有 国内3科目(業法・約款・国内実務)、総合5科目(国内3科目+語学・海外実務)
- 学習期間(目安)
- 研修は国内2日間、総合4日間
- 合格基準
- 各受験科目において満点の60%以上
国家資格
全国通訳案内士
- 報酬を受けて外国人に付き添い、外国語を用いて旅行に関する案内をするための国家資格。
- 通訳案内士(通訳ガイド)の仕事は、“民間外交官”とも言える国際親善の一翼を担うやりがいのある仕事(JNTOホームページより)で、求められるのは語学力だけでなく、日本の地理や歴史、産業、文化など幅広い知識や教養に及びます。
- 活動区域の区分がない「全国通訳案内士」に対し、都道府県の区域において、報酬を得て通訳案内を行うことができる「地域通訳案内士」(都道府県登録資格)もあります。
ここに注目!
- 大規模な国際競技大会やイベントの開催が増えているなか、受験者が急増している注目の資格。特に、「旅程管理主任者」資格も併せ持つ、「全国・地域通訳案内士」への需要が増しています。
- 平成27年度に「通訳案内士試験ガイドライン」が改訂され、「日本地理」「日本歴史」の一次(筆記)試験の内容が、「日本の観光地等に関連する」地理・歴史に重点が置かれるようになりました。
- 「観光地理」の学習には、弊社の各種観光地理教材や、「旅行地理検定(国内)」の受験・過去問題の反復演習がおススメです!
- 国内/総合旅行業務取扱管理者資格を取得している場合は、「日本地理」が免除されます。
- 受験区分
- 受験外国語により10区分
- 実施時期
- 一次(筆記):8月下旬、二次(口述):12月初旬~中旬
- 試験内容・科目数
- 筆記試験:4科目(外国語、日本地理、日本歴史、一般常識)※各種免除制度有
- 合格基準
- 外国語・日本地理・日本歴史:70点、一般常識:60点(各100点満点)
民間検定
旅行地理検定
- 主催
- 旅行地理検定協会
ここに注目!
- 旅行業務取扱管理者試験の主要科目のひとつ「国内旅行実務(観光地理)」対策、観光関連業界への就職・転職対策、そして「通訳案内士」試験の日本地理対策と、幅広く活用できる検定試験です。
- 日本・世界それぞれ上級の最高得点者を表彰します。
- 受験区分
- 日本旅行地理と世界旅行地理の2種類。それぞれ初級・中級・上級の3つの級があります ※上級以外はインターネット受験も可能
- 実施時期
- 年2回 6月・12月の各中旬
- 合格目安
- 各級とも、満点の70%以上 ※インターネット受験の場合は75%以上
民間検定
インターネット旅行情報士検定
- 旅行会社社員、旅行業界を目指す学生、さらに旅行好きの一般の方々を対象とした、インターネットに関するエンドユーザーとしての実務能力を有しているかを認定する検定試験。
- 出題範囲は、(1)インターネットのしくみ、(2)インターネット上の旅行情報を効率的に検索・活用できる知識、(3)セキュリティやネットワークに関する知識(1級のみ)を基本としています。
ここに注目!
- オンライン試験なので、ご自宅や会社などインターネットに接続できるPCがあれば受験可能です。
- 特に検索問題は、「最新の旅行情報収集に役立つ!」「おもしろいサイトを知った!」 と好評です。
- 受験区分
- 1級/2級
- 実施時期
- 年2回 5月・11月各中旬の10日間程度
- 学習期間(目安)
- 3ヶ月程度(2級)
- 合格基準
- 2級:満点の75%以上、かつ分野ごとに70%以上 1級:満点の70%以上、かつ分野ごとに70%以上
民間検定
観光英語検定
- 国際人としての英語力を身につけることを目的とし、観光の分野を通して、外国人とのコミュニケーションの運用能力を計る試験。
- 出題は空港、交通、ホテル、観光、ショッピング等の実際場面を想定したものが中心で、観光に必須の文化(国内外・異文化)、地理、歴史の知識も問われる実用本位の内容となっています。
ここに注目!
- 一般的な英語の語学検定と異なり、観光の場面に特化した専門用語や実践的な言い回しに根ざしているところが大きな特徴です。
- インバウンドツーリズムの高まりとともに、接客業を中心に、語学教育やスキルアップのために受験を奨励している企業が増えています。
- 受験区分
- 1級/2級/3級
- 実施時期
- 年2回 6月・10月初下旬
- 試験内容・科目数
- 筆記/リスニングテスト(全級共通)
- 合格基準
- 非公開
民間資格
JATAトラベル・カウンセラー制度
- 高度情報化社会のなかで、お客様の海外旅行ニーズに的確に対応できるプロとしての知識・技能を認定する業界資格制度で、トラベル・コーディネーター(TC)とエリア・スペシャリスト(AS)の2つの資格で構成されています。
- TCは国内・海外の「販売実務」「旅行地理」と「コミュニケーション・スキル」、ASは日本を除く全世界の主要観光エリアを8つに区分し、各エリア毎に海外旅行販売に欠かせない知識を習得します。
- 資格取得のための養成講座と修了試験(ともにオンライン)がセットとなっていることが特徴で、学習ツールとしても幅広く業界内で活用されています。
ここに注目!
- 資格取得には、修了試験合格と実務経験等の要件を満たすことが必要ですが、受講・受験に制限はありません。
- 団体/学生向けの割引制度もあります。
- 受験区分
- TC:販売実務、旅行地理、コミュニケーション・スキル AS:全世界8エリア(除く日本)
- 実施時期
- 春期:5~9月(修了試験は9月) 秋期:10~2月(修了試験は2月)
- 学習期間(目安)
- 5ヶ月(春・秋期共通)
- 試験内容・科目数
- 科目/エリア単位
- 合格基準
- 各級とも、満点の70%以上
民間検定
日本の宿 おもてなし検定
- 宿泊需要の「高度化」と「国際化」への対応を図るために、業界として接遇力の標準化を定め、より高いレベルのおもてなしへの進化を促すことを目的にスタートした検定試験です。
- 試験形式は、初級・中級はオンライン試験、上級(16年度実施予定)は面接試験となります。
- 初級・中級向けに、JTB総合研究所が、主催委員会監修の公式テキストを編集・発刊しています。
ここに注目!
- 日本の宿を舞台とした「おもてなし」は、ホテルや各種接客業はもとより、多くの異業種において活用されています。
- 「おもてなし」を日本の象徴的文化の一つとして学ぶ在日留学生等の注目も高まっています。
- 受験区分
- 初級/中級/上級(2016年度実施予定)
- 実施時期
- 年1回 7月の一定期間
- 学習期間(目安)
- 3ヶ月程度(初級/中級)
- 合格基準
- 満点の80%以上(初級/中級)
民間資格
クルーズアドバイザー認定制度
- クルーズ・コンサルタント(C.C)及びクルーズ・マスター(C.M)の2段階で構成される、主として旅行業界従事者向けのクルーズ旅行に関するスペシャリスト資格認定制度(ステップアップ式)。
- CCは座学研修・修了試験と体験乗船研修、上位資格となるCMは座学研修・修了試験(さらに事前の小論文提出)の受講・試験合格が必要です。
- 受験区分
- クルーズ・コンサルタント/クルーズ・マスター
- 実施時期
- 年1回 CC:10月、1日の座学研修+修了試験
- 試験内容・科目数
- CC:5科目(1 全般、2 運航・構造、3 船内サービス、4 旅行業法・約款、旅客運送約款等、5 船会社)
- 合格基準
- 各科目の60%以上、総計70点以上
民間資格
イベント業務管理士
- イベント・プロフェッショナル人材の育成を目的とした民間資格
- 1級(対象は幅広く本格的な業務知識・知識をもったディレクター職)と、2級(対象は幅広い基本知識・技能をもったアシスタント・ディレクター職)の2つの資格で構成されています。
ここに注目!
- 公式テキスト(単体での購入可)を使用した試験対策セミナーが実施されています。
- 受験区分
- 1級/2級
- 実施時期
- 2級:11月、1級2月
- 試験内容・科目数
- 2級:筆記(100問、マークシート方式)1級:記述式5問、小論文形式筆記試験
民間検定
イベント検定・ユニバーサルイベント検定・スポーツイベント検定
- 一般社団法人イベント産業振興協会が主催する検定
- イベント検定:イベント企画・計画段階から実施・運営段階に至る幅広い知識とノウハウの基礎を習得します。
- ユニバーサルイベント検定:国際化や障がい者のスムーズな社会参加への対応が課題となるなかで、誰もが楽しめるイベントにするための基礎知識や対応方法を習得します。
- スポーツイベント検定:スポーツを経済や地域の活性化に結びつける動きが活発になるなか、マネジメントとスポーツイベントの効果を体系的に学びます。
ここに注目!
- 各検定ごとに、公式テキスト(単体での購入可)と試験対策セミナーが実施されています。
- 受験区分
- なし
- 実施時期
- サイト情報参照
- 試験内容・科目数
- 50問のマークシート方式の筆記試験(各検定共通)
- 合格基準
- 非公開