過去最高の38億6千万円

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2013年4月の外国人観光客の売上高総額、過去最高の約38億6千万円
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日本百貨店協会 ※免税手続きベース

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政府の大胆な金融緩和策による円安の進行も追い風となり、日本を訪れる外国人旅行者が増加を続けています。日本政府観光局(JNTO)によれば、今年4月に日本を訪れた外国人旅行者は92万3千人と、単月では初めての90万人台で過去最高となりました。

確かに最近、街中で外国人旅行者の姿を見ることも多くなりましたが、この増加の影響は百貨店での消費にも及んでいるようです。日本百貨店協会によれば、今年4月の外国人観光客の売上高総額(免税手続きベース)は約38億6千万円(前年比+53.3%)と、2009年1月の統計開始以来、単月での過去最高を記録したとのことです。
円安傾向に転じた昨年10月からの対ドル為替相場の前年同月比をみると、今年4月は+21.2%であり、日本を訪れる外国人旅行者にとっては2割以上お得になった計算となります。こうした状況が消費を後押ししたと考えられます。

訪れる外国人旅行者が増えれば、売上が増加するのは当然とも言えますが、外国人旅行者の内訳をみると、購入者の中身が変化している可能性があることに気づきます。今年4月と昨年4月の訪日外国人旅行者の国別割合を比較すると、中国からの旅行者は-8.5ポイントと大きく減少しています(※実数でも約5万人の減少)。一方、台湾(+3.9ポイント)、韓国(+2.1ポイント)、タイ(+1.2ポイント)などの割合が増加しています。

台湾や韓国からの旅行者による免税品の購入は、以前はそれほど多くはありませんでしたが、円安効果により消費が活発になってきたこと、また、タイをはじめマレーシア、シンガポールなど東南アジアからの旅行者が増加しており、こうした新しいマーケットによる消費が拡大してきていることなどが考えられます。

一時期は中国人旅行者による活発な消費が、その後には中国人旅行者の減少による消費の冷え込みといったことが話題となりましたが、そうした特定のマーケットに左右される段階は過ぎつつあるのではないでしょうか。今後、様々な国・地域の旅行者の集客、そして活発な消費を促す環境づくりがますます重要と言えるでしょう。