京都が前年比580%の増加

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2013年夏のdaodao.comの訪問者数に基づく中国人の人気海外旅行先、日本は17位の京都が最高、前年比580%

2013年夏のdaodao.comの訪問者数に基づく中国人の人気海外旅行先、日本は17位の京都が最高、前年比580%
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TripAdvisor/2013年7・8月「daodao.com」訪問者に基づいた人気海外旅行先

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中国からの旅行者数は、昨年9月以降前年割れが続いていますが、この夏以降、若干回復の傾向が見られ始めています。世界最大の旅行口コミサイトTripAdvisor®は、中国で「到到(daodao.com)」のブランド名で中国向けにカスタマイズされたwebサイトを運営しており、先日、今年の夏(7~8月)のdaodao.comの訪問者数に基づいた人気海外旅行先上位20地域を発表しました。この発表によれば、日本は順位で見ると京都の17位が最高と決して高いとは言えませんが、前年比でみると京都は580%と最も高くなっています。去年の7~8月は、まだ日本への訪問者数が多かった時期ですので、減少による反動ではなく、興味関心を持つ人が更に増えたと捉えられます。また、口コミを中心とするこのサイトを利用するのは、団体旅行をする人よりも個人旅行をする人の方が多いと思われますので、個人旅行者の日本への興味関心が高まったとも捉えられます。

日本政府観光局(JNTO)によれば、今年8月の訪日中国人客数は対前年比85.5%と、前年割れは続いているものの半年ぶりに前年比80%を超え、回復の兆しが見え始めています。百貨店や家電量販店でも中国人旅行者による消費が戻りつつあり、大都市部のホテルでも中国人旅行客の予約は好調のようです。2020年に向けて重要なスポーツイベントが続き、様々な方面からの訪日旅行者が今後増えていくことも期待されます。最近は東南アジアからの旅行者の増加が大きな話題となり、中国からの旅行者への意識が薄くなっているようにも思いますが、各国の訪日旅行者の状況を冷静に見つめ、機会を逃さないよう取り組んでいくことが重要になってくると考えられます。