年間36億個

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平成26年度の宅配便取扱個数は36億1,379万個と増加傾向。物流業界を取り巻く問題への解決策は「協働」・・?

平成26年度の宅配便取扱個数は36億1,379万個と増加傾向。物流業界を取り巻く問題への解決策は「協働」・・?
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国土交通省

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国土交通省の発表によれば、平成26年度(2014年度)の宅配便取扱個数は36億1,379万個で、消費増税の影響等で前年度比は-0.6%と微減でしたが、平成21年以降は5年連続で増加しています。インターネット通販が拡大するにつれ、宅配便の取扱いは年々増加しています。運送各社は大規模配送拠点の整備などにより、高速化・効率化に知恵を絞ってきました。一方で、物流業界の競争激化による、配送単価の値下がりや人手不足は深刻です。

ヤマトホールディングスは、2016年4月28日、高齢化が進む多摩ニュータウンのコミュニティ拠点を活用したサポートサービスの中で、ライバル2社の荷物もヤマト運輸が運ぶ配送方法を開始しました。団地内に設けられた2か所の拠点では、自社の宅急便だけでなく、佐川急便、日本郵便の荷物も集約して一括で対象地域内の各戸に配達します。居住者は各社からの荷物を一度で受け取ることができ、運送各社は拠点から先の配送を1社に授託することで配送の効率化を図ることができます。業界の課題解決にも取り組むこの仕組みは、将来の物流サービスの在り方のモデルになりそうです。同時に拠点では他社と協力して買い物代行や家事サービスも行います。事業を通じて地域の課題解決にも貢献しています。

ビール業界でも、2015年6月からアサヒ、キリン、サッポロの3社が東京都内で各社の配送センターを相互活用拠点として3社の製品を各社の得意先に共同で配送しています。環境負荷の低減と業務効率化を目指した「協働」です。

様々な業界で異業種の参入が進み、業界を超えた異業種間競争が激しくなる現在、同業においては「協働」することで業界の課題解決を図る動きが始まっています。この動きは、環境負荷の低減など社会全体の課題に取り組むCSV(Creating Shared Value:共通価値の創造)として業界全体のブランド価値向上にも貢献するでしょう。