年間1500回以上、世界の10分の1

印刷する

気象庁によれば、日本とその周辺で発生している地震の数は、世界で発生している地震の約1/10とのことです。昨年(2019年)、日本で震度1以上を観測した地震は 1,564回でした。

気象庁によれば、日本とその周辺で発生している地震の数は、世界で発生している地震の約1/10とのことです。昨年(2019年)、日本で震度1以上を観測した地震は 1,564回でした。
Source
気象庁ホームページ

数字を
読み解く

日本は自然災害が多い国とも言われています。自然災害と言えば、地震も忘れてはならず、長い歴史の中で人々は常に備え、地震と対峙してきました。気象庁によれば、日本とその周辺で発生している地震の数は、世界で発生している地震の約1/10とのことです。昨年(2019年)、日本で震度1以上を観測した地震は 1,564回でした

日本では地震のリスクに備えるために、様々な対策や対応が取り組まれており、日本の歴史文化や生活スタイルにも影響を与えてきました。例えば、世界最古の木造建築「法隆寺」の地震に対する耐性は多くの示唆を与えています。また過去の災害経験を経て、耐震工学や防災工学などの研究分野が発展してきました。震度観測においては、世界有数の技術を誇っています。

ところで、防災に関するまちづくりとしては、平成26年に改正された災害対策基本法により、「地区防災計画制度」が制定され、「自助」や「共助」の精神に基づいた、皆で安全な地区をつくるための計画づくりが進んでいます。

観光団体や自治体、民間事業者との防災分野における連携事例も増えています。例えば、全国1,180か所にある道の駅(2020年7月現在)は「休憩」、「情報提供」、「地域連携」を主な機能とし、観光の拠点として利用されていますが、国土交通省は現在、この中から防災拠点として機能する「防災道の駅」の認定制度を検討しています。地域住民と観光客、双方にとっての防災施設を目指し、災害時に備えて、外国人も含む観光客の避難誘導や受け入れ体制の整備、観光客分も想定した備蓄物資を確保する予定です。

昨今の感染症の蔓延もあり、今までの災害対策だけではなく、新たな生活様式における防疫対策といった観点も織り込みながら、地域の新たな防災拠点づくりを検討する必要がありそうです。なお、10月30日のトルコ沖地震で犠牲になられた方々、被災された方々にお見舞い申し上げるとともに、被災地における一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
(TK)

出典:
地震について(気象庁)
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq7.html#9
新「防災道の駅」が全国の安心拠点に(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/road/Michi-no-Eki/third_stage_02.html

関連記事:
感染症対策×避難所運営  -2020年、台風10号の対策現場を例に-