10代後半は49%

印刷する

10代後半から20代を中心に、SNSも第3の居場所(サードプレイス)だと感じています

10代後半から20代を中心に、SNSも第3の居場所(サードプレイス)だと感じています
Source
株式会社日本リサーチセンター 第3の居場所(サードプレイス)に関する調査

数字を
読み解く

「家」と「職場/学校」に次ぐ心地よい場所、それが「第3の居場所(サードプレイス)」です。カフェや図書館、公園など、人それぞれ思い浮かべる場所は違うかもしれません。株式会社日本リサーチセンターの調査によると、20代から60代で第3の居場所を認識している人の約半数が「現在の生活に第3の居場所(サードプレイス)がある」もしくは、「今後持ちたいと思っている」と回答しています。また、その多くが「静かな場所で過ごしたいとき」や「癒されたいとき」「一人になりたいとき」「ストレスを発散したいとき」に行きたいと回答しており、慌ただしい日常の中で心を落ち着けたり、ストレスを解消したりできる空間へのニーズが高いことが伺えます。
 

Q.あなたが「第3の居場所(サードプレイス)」に行きたいと思うのはどんなときですか

2024年 日本リサーチセンター調べ


 
 これまで第3の居場所(サードプレイス)は、物理的な空間を指すことが一般的でした。しかし、近年ではデジタル空間もまた、居場所として認識されつつあります。

同調査で実施した「SNS (X(旧Twitter)、Instagram、YouTube、Facebookなど)は第3の居場所(サードプレイス)のようだと感じますか」との質問に対し、「感じる」「どちらかと言えば感じる」と答えたのは全体の約3割、10代後半は約半数、20代も約4割と、特に10代~20代ではその傾向が顕著であることが分かりました。デジタルネイティブ世代にとっては、「自分らしくいられる」「情報収集ができる」インターネット上のバーチャルな空間もまた、重要な居場所の一つとなっているようです。
 もちろん、デジタル空間でのコミュニケーションはリアルな人間関係とは異なる側面もありますが、オンライン上であっても共通の趣味や価値観を持つ人々と繋がることで気持ちが満たされたり、孤独感やストレスを解消したりできることは確かです。
 

Q.SNS(X(旧Twitter)、Instagram、YouTube、Facebookなど)は第3の居場所(サードプレイス)のようだと感じますか<年代別回答>

2024年 日本リサーチセンター調べ

今後も第3の居場所(サードプレイス)は、安心感や居心地の良さなど、一人で静かに過ごす快適な場としての役割が求められる一方で、物理的な場所に限定されないデジタル空間も、「家」でも「職場/学校」でもない一つの居場所になり得る時代になりました。近い将来、XR技術の発展によって、まるでその場にいるかのような臨場感あふれるバーチャル空間も現実世界と変わらない第3の居場所(サードプレイス)になるでしょう。デジタル空間での情報受発信やバーチャル技術による疑似体験は、実際にその場所を訪れてみたい、リピートしたいという気持ちを高め、結果として人々は物理的な第3の居場所(サードプレイス)を求めてその場所へ足を運ぶようになるかもしれません。
 観光地においても、従来の観光スポットとしての魅力に加えて、ゆったりとくつろげる空間を提供したり、地域住民との交流を促進したりするなど、第3の居場所(サードプレイス)としての魅力を高めることで、デジタル空間やバーチャル空間と現実空間が相互に作用し合いながら、人々の心の拠り所として発展していくのではないでしょうか。(SYC)