若者の生活と旅行意識調査

~“ゆとり”と“プレ(前)ゆとり”にみる違いについて~

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結果概要

  • 人生で一番大切にしたいこと

    ゆとり世代:「趣味や興味の追及」(16%)、「家族」(16%)。 プレゆとり世代:「健康で一生暮らせること」(21%)、「家族」(14%)

  • 海外旅行へは行きたいが、「休みの取りにくさ」や「不安」が障壁

    ゆとり世代:「語学ができないので不安」(24.6%) 。 プレゆとり世代:「仕事が忙しくて休みが取れない」(30.6%)

  • 4人に1人がtwitterやmixiなどSNSの情報をきっかけにお出かけ

    「SNSで見かけた場所に惹かれて出かけた」(46.3%) 「SNSで知り合った友人に会うために出かけた」(34.7%)

(株)JTB総合研究所(東京都千代田区 代表取締役社長 日比野健)は、「若者の生活と旅行意識調査」を実施しました。当研究所では、生活者のライフスタイルや価値観が消費全般と旅行消費に与える影響についての調査分析を継続的に行っています。

人は、特に思春期において、同じ歴史・文化的出来事を体験することによってライフスタイルや世界観の土台となる価値観を共有する「世代」が生まれると言われています。
ゆとりや個性重視の教育を受けた「ゆとり世代」が社会人にさしかかるにつれ、「マニュアル型」「指示待ち型」などとも言われ、新しい価値観の芽生えが指摘されていますが、「ゆとり世代」の生活や行動も上の世代と比較して違いが見られるのでしょうか?また、その違いは旅行行動に、どのような影響を与えるのでしょうか?

この調査は、「ゆとり世代」(19~25歳)と「プレゆとり世代」(26歳~33歳)を比較しながら、現在の20代を中心とした若者の、現在の生活意識やライフスタイル、そこから垣間見られる旅行意識の変化の兆しを探るものです。

主な調査結果は以下のとおりです。

主な調査結果

【若者世代のくらし】
今の20代を中心とした若者世代は、生きていく上で何を大切にし、どんな風に時間を使い、どんな消費をしているのでしょうか?ここでは、若者の価値観や生活行動を探ります。

ゆとり世代が人生で1番大切にしたいことは「趣味や興味の追及」と「家族」、プレゆとり世代は「一生健康で暮らせること」と「家族」「平凡で安定した生活」。

回答者に人生で大切にしたいことを1位~3位まで選んでもらったところ、個性重視の教育の影響があってか、ゆとり世代で「趣味や興味の追及」(16%)と「家族」(16%)が同率の1位。3位は「平凡でも安定した生活を送れること」(13%)でした。プレゆとり世代は、「健康で一生暮らせること」(21%)が1位、「家族」(14%)が2位、「平凡でも安定した生活を送れること」(12%)が3位となりました(図1)。就職氷河期を経て、厳しい社会人時代を歩んできたプレゆとり世代は、「安定した生活」をより強く求める傾向があるようです。
いずれにしても、両世代に共通して、「家族」や「安定した生活」など、人間として最も基本的な要素を大切にしたいという意識が見られます。逆に言えば、日本経済の不透明感や独身世帯の増加など、基本的な要素ですら脅かされるのではないか、という不安を持っているとも言えるのかもしれません。
(図1)

調査・研究結果 本文

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調査概要

調査手法
インターネットによるアンケート調査(有効回答数 1000)
対象者
東京、大阪、名古屋圏に居住する 19 歳~33 歳、独身男女
(ゆとり世代:1987~1993 生、19~25 歳、プレゆとり世代:1979~1986 生、26~33 歳)
調査時期
2012 年 10 月 25 日~10 月 30 日

調査に関するお問い合わせ

株式会社JTB総合研究所
〒140-0002東京都品川区東品川2-3-14 東京フロントテラス7F
03-6260-1211