東日本大震災後の生活行動や消費の変化に関する調査(2)
~震災から1年半を経過して~
結果概要
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節電・節約意識や危機管理意識が定着
節電・節約意識は定着し、むしろ高まる傾向に(2011年6月:24.6%、2012年4月:26.8%、2012年10月:27.4%)。食糧や水の備蓄も継続。
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娯楽を控える理由として消費税増税への不安がランクアップ
娯楽を控える理由では、消費税増税が前回調査の8位(20.0%)から4位(26.8%)に。
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60代は旅行消費に積極的
昨夏の旅行に「例年よりお金をかけた」(60代:21% 全体:17%) ドライブ旅行へ「年に3回以上行く」(60代:23% 全体:18%)
(株)JTB総合研究所(東京都千代田区 代表取締役社長 日比野健)は、「東日本大震災後の生活行動や消費の変化に関する調査」を実施しました。当研究所では、生活者のライフスタイルや価値観が消費全般と旅行消費に与える影響についての調査分析を継続的に行っています。この調査は、東日本大震災直後から継続的に実施している調査で、今回で第5回目となります。
(第1回:2011年4月 第2回:2011年5月 第3回:2011年6月 第4回:2012年3月 第5回:2012年10月 *第1回から第3回までは株式会社ツーリズム・マーケティング研究所として、第4回と第5回は株式会社JTB総合研究所として実施。)
2012年3月に実施した第4回目の調査では、4人に1人が「節電」「インターネット利用の増加」など、東日本大震災後の日常生活に変化があったと感じ、「被災地の商品購入」や「食材・水の安全性確認」を初めて行うようになったことが明らかとなりました。それから半年経った今、人々の生活や消費にさらに変化があったのでしょうか。一部の調査では、日常の生活意識や消費行動に東日本大震災の影響はほとんどないと報告されています。実際はどうなのか再度調査をすることとしました。
今回の調査では、よりその変化を正確に捕えるために、第4回の調査回答者と同じ対象者に対して追跡調査を行いました。(有効サンプル数確保の関係で一部に異なる回答者も含まれています。対象者の居住地域は東京、大阪、名古屋圏)
主な調査結果は以下のとおりです。
主な調査結果
「節電、節約」「危機管理」「今を大事に」など“考え方”に長期的な変化が生じている。
「東日本大震災後、日常生活における行動に変化があったか」という問いに対して、約5人に1人にあたる20.2%が「最近も地震発生前と比べて変化したまま、元に戻っていない」と回答をしています(図1)。
前回調査の25.9%と比較すると、下がってはいますが、1年半を経てもまだ一定の人々の行動に変化が残っていることからも、如何に東日本大震災が日本人にとって大きな出来事だったか、ということがわかります。
(図1)最近のあなたご自身の日常生活における行動は地震が発生する前と比べて何か違いがありますか。
震災後に変わったと感じる行動や価値観をフリーアンサーで記入してもらった結果では、以下のような意見が見られました。(表1)
調査・研究結果 本文
調査概要
- 調査手法
- インターネットによるアンケート調査(有効回答数 1000)
- 対象者
- 東京、大阪、名古屋圏に居住する 20~69 歳、男女
*1000 人中 899 人は 2012 年 4 月調査と同一回答者
- 調査時期
- 2012 年 10 月 16 日~10 月 29 日
調査に関するお問い合わせ
株式会社JTB総合研究所
〒140-0002東京都品川区東品川2-3-14 東京フロントテラス7F
03-6260-1211