LCC利用者の意識と行動調査2017

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結果概要

  • 国内線LCCの利用経験がある人の割合は25.5%
    • 前回調査(2015年)から3ポイント増、伸びは緩慢に。30代以下の若い女性に広がる
  • LCCの価値は年々「料金の安さ」に集約される傾向に
    • 「格安=サービスを抑えている」を前提に、「期待していないから期待外れもない(46.1%)」が利用の拡大を後押し
  • 旅行商品を購入する最初のアクションは「お気に入りのオンライン専用宿泊予約サイトで探す(国内旅行44.9%、海外旅行26.3%)」
    • それに続く他の手段は「旅行比較サイトでパッケージツアーを探す(32.2%)」。比較サイトでの宿泊や航空券の検索も多い。旅行会社のパンフレットや店舗での相談は少数派
    • LCC航空券の購入場所は「LCC航空会社のHP」が減少し、「旅行予約サイト」が大きく増加

(株)JTB総合研究所 (東京都港区 代表取締役社長 野澤肇)は、「LCC利用者の意識と行動調査2017」を実施しました。当社は、生活者の消費行動と旅行に関する調査分析を継続的に行っています。
 格安航空会社(LCC)が2012年に国内に就航して約5年が経ちました。当社は、低料金で商品を提供する代わりに空港の立地や施設の利便性、便数などを抑え、座席の快適さやサービスを最小限にカットしたLCCが新しい交通手段としてどのように日本人の間で広がっていくのか、旅行にどのような影響を与えるのかに関心を持ち、2013年から15年まで継続的に調査を行ってきました。LCCは国内就航後この5年間で利用者が広がり、航空旅客数全体に対するシェアを上げてきましたが、国内定期路線の航空旅客数合計も2016年の97,203千人と、2012年の84,939千人から14%上昇しており(出典:国土交通省航空局 航空輸送量推移表)、LCCの登場は旅客数の拡大に大きく寄与しているといえそうです。最近では、ピーチアビエーションが全日空の完全子会社となり、日本航空がベトジェットと提携し、人気の高いホノルル路線に関空からLCCが就航するというような動きが見られ、LCCとフルサービスの航空会社とがどのように共存していくのかも気になります。
 今回の調査研究では、この5年間で旅行者のLCCに対する意識がどう変化し、旅行消費や行動にどんな影響を与えたかを知ると同時に、LCCの普及を通じて当社が研究してきた、‘旅ライフセグメント(TLS5)’を用いて、新しい商品やしくみが人々にどのように伝わるかというプロセスと、意識や考え方への影響をとらえ、これによりどんな課題が見えてくるかを考えてみました。

調査・研究結果 本文

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調査概要

調査対象
<スクリーニング調査>
・関東、中部、関西に居住する18歳以上の男女 59,666人回収。(関東:茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県/中部:岐阜県、愛知県、三重県/関西:滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)
・2012年以降の航空機利用者: 29,262人
・国内線LCC利用率については時系列比較のため、2012年調査開始時の調査対象地域である首都圏、大阪圏に絞って算出(25,707人)。地域別のみ、中部を加えた29,262人としています。
・回収は、エリア(3セグメント)および年代(5セグメント)を、平成22年国勢調査の比率に出来るだけ沿うよう実施。
集計時には性別(2セグメント)の比率もあわせウェイトバックを実施。
<本調査>
・2012年3月以降に、旅行※のために国内線LCCを利用したことがある人1,545人
・集計は、スクリーニング調査で得られたエリア(2セグメント)・年代(5セグメント)・性別(2セグメント)の国内線LCC利用者出現率によりウェイトバックを実施。
※:本調査では特に断りのない限り、観光、業務出張、帰省等を含むものを指し、日帰り・宿泊は問わない。
※:本リリースでは国内線LCC=ピーチアビエーション、ジェットスター・ジャパン、バニラエア、春秋航空の4社いずれかが運航するものとする
調査方法
インターネットアンケート調査
調査時期
2017年7月19日~7月23日

調査に関するお問い合わせ

株式会社JTB総合研究所
〒140-0002東京都品川区東品川2-3-14 東京フロントテラス7F
03-6260-1211