首都直下地震をはじめとする大規模な災害への備えを強化するため、東京都は発生から72時間の間で災害復旧に携わる機関が実施する具体的な対策や手順をまとめたマニュアルを初めて策定し、4月11日に公表しました。これに加え、現在年1回の総合防災訓練を4回に増やすとしています。
国の首都直下地震の被害想定によると、最悪のケースの場合、首都圏で23,000人程度の死者が出るほか、61万棟の建物が全壊または焼失するとされています。マニュアルはこのような大災害への備えを目的として作成されたもので、発生から72時間内に東京都や消防、自衛隊、民間事業者など災害復旧や避難誘導サポートに携わる組織・機関等が行うべき具体的な対策や手順が時間軸とともに整理され、「だれが、いつ、なにを行うべきか」を示しています。
例えば、観光客を含むと想定される「帰宅困難者への対応」については、発災から2~3時間で「一時滞在施設の開設情報集約」、6時間で「帰宅困難者の受入開始」、72時間で「受け入れた帰宅困難者の帰宅開始」とされています。