去る10月17日~18日にかけて、新型コロナウイルスの感染拡大で延期されていた東京 浅草の「三社祭」が開催された。三社祭は毎年5月中旬に行われる、東京都台東区の浅草神社の例大祭で、芸者衆による大行列や神輿の担ぎ出しが初夏の風物詩であったが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大で延期されていた。17日と18日に実施されたお祭りは規模を縮小し、感染防止の観点から、装飾した御用車と呼ばれるトラックに乗せられて神輿が通っていく。そのルートや時間は公表されず、参加する氏子も100人ほどに絞られた。
観光危機管理に関わる「いま」をお伝えします。自治体や観光事業者の危機管理の現場、最新のトレンド、制度面の動向等をコラム形式で綴ります。
去る10月17日~18日にかけて、新型コロナウイルスの感染拡大で延期されていた東京 浅草の「三社祭」が開催された。三社祭は毎年5月中旬に行われる、東京都台東区の浅草神社の例大祭で、芸者衆による大行列や神輿の担ぎ出しが初夏の風物詩であったが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大で延期されていた。17日と18日に実施されたお祭りは規模を縮小し、感染防止の観点から、装飾した御用車と呼ばれるトラックに乗せられて神輿が通っていく。そのルートや時間は公表されず、参加する氏子も100人ほどに絞られた。
2020年9月1日に発生した台風10号は、6日から7日にかけて沖縄県の大東島地方から奄美地方を通過し、特別警報級の勢力のまま九州地方に上陸することが予想され、直前に到来した9号の影響も相まって、事前に十分な対策の必要性がアナウンスされた。結果的に、前の週に東シナ海を北上した台風9号が同じようなコースを通ったため、海水がかき混ぜられて海面水温が下がったことなどによって、当初の予想より発達しなかった。
ここ数年、水害による被害が全国各地で多発したことから、今回の台風に対する事前の避難呼びかけはかなり積極的になされた印象があるが、特筆すべきは、今回はコロナ対策も踏まえた避難所運営を行う必要があったことだ。
7月31日、政府の感染症対策分科会は、新型コロナウイルスの感染状況を4段階に分け、段階に応じた対策を国や都道府県に促すこととした。PCR検査体制や医療提供体制の拡充が進んだことを受け、統一的な対策や基準を示して自治体側の対応とその判断を容易にすることが目的だ。
4段階は「感染ゼロ散発」「感染漸増」「感染急増」「感染爆発」。感染者数や医療提供体制への負荷などをもとに指標をつくり、どの段階にあたるかを都道府県などが自ら判断できるようにするとしている。なお、7月末日時点での東京都や大阪府などは「感染漸増」に当たるとしている。「感染爆発」は、集団感染の連鎖が起きて保健所や病院が機能不全に陥るという深刻な事態を想定しており、日々感染者数が増えてはいるものの、医療機関にまだキャパシティがある現状は「漸増」にあたるとの認識だ。
とはいえ、「漸増」とは、一般的な語彙として「徐々に増えること」を意味し、日々200名を超える感染者が確認されている状態を「徐々に」と捉えるかどうかは個々人によって感覚的に差異があるものであろう。危機のレベルを表現する際に、一般消費者の「言葉に対する肌感覚」とのギャップをどのように埋めていくかについては、簡単ではない問題だ。
7月20日から22日にかけて、日経BP社主催による『インバウンド・ジャパン2016』が東京ビッグサイトで開催されました。インバウンドに関わる集客・マーケティング関連会社、多言語対応/ランゲージ関連会社、ICT関連会社、ハラル関連組織・企業等の出展があり、併せて多くのセミナーが開催されました。そのうち『観光復興セッション』と題したセミナーにおいて、基調講演並びにパネルディスカッションが行われました。その概要を抜粋して以下にご紹介します。
「宝永の噴火」を最後に、300年以上噴火していない富士山全域の調査を続けてきた産業技術総合研究所は、このたび半世紀ぶりの改訂となる「火山マップ」を刊行することとしました。15年間の全域調査によって、新たな噴火口が多数見つかったことで、防災・減災の取り組みに役立つものと期待されています。
県と伊勢志摩地域の4市町は、伊勢志摩サミットに向けて導入した地震・津波観測監視システム(DONET)の動作試験と避難訓練を行いました。
DONETは紀伊半島沖の20カ所の観測地点を総延長約250キロのケーブルで結んだシステムで、地震・津波を感知し、県のサーバーを経て関係市町に緊急速報メールを自動送信します。サミット開催時の自然災害対策として、県は、県内他市町に先駆け志摩、鳥羽、伊勢市と南伊勢町へ伝達できるよう整備し、サミットまでに本格運用を開始します。
経済産業省は、津波や高潮、洪水などの災害を表す絵柄を日本工業規格(JIS)の案内用図記号として制定し、国内外に普及させる活動を開始しました。3月22日付で新たに7つの図記号をJIS規格に追加。さらに、それらを避難場所の方向や名称、距離などと組み合わせて避難誘導する代表的な記載例を新たなJISとして制定します。国際標準化機構(ISO)に対しても、本年5月をめどにこれを提案し(TC(専門委員会)145に提案)、緊急時に直感的に把握できる表示として、広く国内外における使用を促進します。
3月18日、富士宮市は、市防災会議を開き、富士山噴火に備えた「富士山の火山防災計画」を策定し、市の地域防災計画を修正しました。火山防災計画は、3県と周辺自治体などで作る富士山火山防災対策協議会の広域避難計画を基に新設したものです。
県内最大の登山口「富士宮口」を抱えているため、観光客や登山者への避難計画の周知や入山規制の実施・広報の検討など課題を盛り込んでおり、これに伴い、情報伝達手段の整備や山小屋組合、輸送業者などの民間事業者との体制構築が重要なポイントとなっています。また住民向けの対応として、避難対象者や必要車両の把握、要支援者の名簿作成、広域避難ルートの設定などを進めます。
2015年11月25日に東京・秋葉原で「新・公民連携最前線 円卓会議」が開催されました。分科会2のテーマは「安全・安心まちづくり」。相次ぐ大きな自然災害を踏まえ、官民における防災への取り組みは進化してきましたが、一方で組織や人の連携など解決すべき課題も残されています。防災対策を街の価値創造へといかに結びつけるかについて、議論が交わされました。
本年、活動火山対策特別措置法が改正され、火山地域の地方公共団体のみならず、火山周辺の集客施設や要配慮者施設の管理者等に対して、避難確保計画の作成が義務付けられました。内閣府では、これまで、地方公共団体が避難計画を策定する際の手引きとして、「噴火時等の具体的で実践的な避難計画策定の手引」(平成 24 年4月)を作成し、地方公共団体の取組を支援してきましたが、観光客や登山者への対応に関する記載が不十分でした。御嶽山噴火の教訓を踏まえ、登山者等を想定した避難対策や、個々の施設が検討すべき防災対応について十分な検討を行い、「噴火時等の具体的で実践的な避難計画策定の手引」の改訂、及び集客施設等における噴火時等の避難確保計画策定のための新たな手引きの作成を目的として、「噴火時等の避難計画の手引き作成委員会」を開催しました。
観光危機管理マニュアルの策定支援、現状把握調査、セミナー・シンポジウムの実施等、行政や企業での
豊富な実績とノウハウをもとに、観光危機管理の支援・コンサルティングを行っています。