東日本大震災の際、海外から救助に来た方々から「Wi-Fiは使えないのか」という要望を受けたこと等を受けて、無線LANビジネス推進連絡会は、携帯キャリアなどが設置している公衆無線LANを活用して、大規模災害時の無料開放を行なうことを決定しました。
「大規模災害発生時における公衆無線LANの無料開放に関するガイドライン」は、公衆無線LANを提供する事業者が、大規模災害が発生した場合に対応する措置を事前に取り決めたもので、世界で初めて災害用統一SSIDを提供するほか、その際に提供される大規模災害用のポータルも用意することを定めています。
災害用統一SSIDの名称は「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」。0~9、次にa~zという順番でWi-Fiスポットが表示されることから、「0」を最初に5つ並べることで、最上位に災害用統一SSIDが表示されるようにこの名称に決定されました。今後の課題として、無料開放を判断する危機の種類や危機、レベルの規定、および解放~終了するタイミングと自治体等への周知が挙げられています。
提供時期は現時点で未定とされていますが、2015年3月に宮城県仙台市で開催される「国連防災世界会議」の場で災害用統一SSIDを無料開放する予定で、その機会までに全国的なWi-Fiスポットの環境整備が図られるものとみられています。