3月10日、春の観光シーズンを前に京都市は、清水・祇園地域と嵯峨・嵐山地域で災害時の観光客避難誘導標識の設置を開始しました。市は観光地の寺社などと協定を結んでおり、寺社等は災害発生時に観光客の緊急避難広場として機能します。
観光客にとっての見やすさを考慮し、電柱などから突き出す看板型と、市街灯の支柱に巻き付けるタイプの標識で、避難施設名と施設までの距離を多言語で表示しています。避難場所として馴染みの深い学校や公民館以外に寺社も緊急避難場所になるということを、標識を通じて平常時から観光客に知ってもらい、いざというときの迅速な避難を可能にすることが目的です。
京都市の推計によると、観光のピーク期に大地震など大規模災害が発生した場合、清水・祇園と嵯峨・嵐山の両観光地だけで計7万4千人の観光客が帰宅困難状態になるとみられています。