京都市の想定では、地震等の大災害が発生した際に最大で37万人の帰宅困難者が発生し、そのうちの13万人が観光客であるとの想定を行っています。日本有数の観光都市である京都市においては、住民や観光関連施設の協力なくして、災害時に観光客の安全を確保することが困難と言えます。
そこで、8月30日に京都市は、『京都観光中に大地震が起きたら』をテーマに、京都市東山区で住民や市職員ら約5,000人による大規模な防災訓練を実施しました。観光客が施設内やその周辺に多く滞留することが想定される清水寺や京都国立博物館などでは、帰宅困難になった観光客を受け入れる訓練もこのほど初めて実施しました。
訓練は、マグニチュード7.5の都市直下型地震を想定し、「帰宅困難観光客」に扮した市民ら約150人が、周辺商店街の店主らの誘導で緊急避難広場の清水寺へ避難し、寺の入り口付近にある仁王門周辺の広場で非常食や水を受け取るという具体性の高い内容です。