経済産業省は、津波や高潮、洪水などの災害を表す絵柄を日本工業規格(JIS)の案内用図記号として制定し、国内外に普及させる活動を開始しました。3月22日付で新たに7つの図記号をJIS規格に追加。さらに、それらを避難場所の方向や名称、距離などと組み合わせて避難誘導する代表的な記載例を新たなJISとして制定します。国際標準化機構(ISO)に対しても、本年5月をめどにこれを提案し(TC(専門委員会)145に提案)、緊急時に直感的に把握できる表示として、広く国内外における使用を促進します。
規格発行のめどは3年後で、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催時に、日本各地に普及しているようにする考えです。
JISの案内用図記号として制定するのは「津波/高潮」「洪水/内水氾濫」「土石流」「崖崩れ・地滑り」「大規模な火事」「土石流注意」「崖崩れ・地滑り注意」の7種類。これらを組み合わせ避難誘導する記載例を新たなJISとして制定する予定です。経産省が図記号に加え、避難誘導のシステムを表す形のJISを制定するのは初めてとなります。
JISには法的強制力がありませんが、経産省は内閣府や消防庁とともに、全国の都道府県や市町村に採用を呼びかけ、現在ある標識を順次、共通のデザインに置き換えたり追加設置したりしていくことを目指します。