10月29日、2015 火山砂防フォーラムが阿蘇市で開催されました。本フォーラムは、毎年1回、全国の活火山周辺で「火山を知り、火山と共に生きる」をテーマに、本年で25回を数えます。本年9月14日に発生した阿蘇山中岳の噴火をきっかけに、噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)から3(入山規制)に引き上げられるなど、全国的にも注目が高まっている地域での開催となりました。
観光危機管理に関わる「いま」をお伝えします。自治体や観光事業者の危機管理の現場、最新のトレンド、制度面の動向等をコラム形式で綴ります。
10月29日、2015 火山砂防フォーラムが阿蘇市で開催されました。本フォーラムは、毎年1回、全国の活火山周辺で「火山を知り、火山と共に生きる」をテーマに、本年で25回を数えます。本年9月14日に発生した阿蘇山中岳の噴火をきっかけに、噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)から3(入山規制)に引き上げられるなど、全国的にも注目が高まっている地域での開催となりました。
10月4日、長野県松本市の美ケ原高原で、標高差のあるコースを登る時間を測り、登山に必要な体力を4段階に分けて判定するイベント「セルフチェック in 美ケ原」が同県山岳総合センターなどの企画で開催されました。最近、高齢者を中心に登山を楽しむ人が増加していますが、自身の体力に見合った山を選ばず、疲労やトレーニング不足からバランスを崩す「滑落・転倒」が目立っていると言われています。本年の7~8月の夏山シーズン中、長野県内で起きた山岳遭難は過去2番目に多い108件にのぼり、「滑落・転倒」が半数近い52件(48.1%)を占めており、今回のイベントは、自身の体力を客観的に把握し、事故を減らしてほしいという注意喚起の試みとなります。
昨年9月の御嶽山の噴火の際に多くの登山者が犠牲になったことを受けて、噴火から1年後の本年9月27日、火山学会は、登山者や観光客向けの防災パンフレット「安全に火山を楽しむために」を作成、火山学会のウェブサイトで公開しました。御嶽山噴火では、火山であることを知らなかった犠牲者もいるなど、登山者に対して火口に近づくリスクなどの情報提供不足が被害拡大の要因との指摘が挙がっていました。
登山者などに噴火の事実をいち早く伝える気象庁の「噴火速報」の運用が8月4日から開始されました。
「噴火速報」は、気象庁が登山者や火山周辺の居住者又は事業者等に噴火の事実をいち早く伝えるため、携帯電話のメールやスマートフォンのアプリ、それに自治体の防災行政無線などを通じて発表する情報です。対象となるのは気象庁が24時間態勢で監視している全国47の活火山で、一定の期間、噴火していない火山で新たに噴火が発生した場合や、すでに噴火している火山でより規模の大きな噴火が発生した場合に、5分以内をめどに発表するとしています。すでに噴火が発生している火山で同じ規模の噴火が再び発生した場合や、噴火がすぐに確認できなかった場合には発表されません。
来年(2016年)のリオデジャネイロ五輪開催時の観光客安全対策として、日本の支援を受けた「交番」制度が導入されることが決定しました。同国サンパウロなどで既に日本の支援を受けて交番制度が推進されており、犯罪の抑止に一定の成果を挙げていると言われています。
リオデジャネイロでは、ひったくりや強盗などの犯罪が多発しているほか、発生件数も増加傾向にあることから、五輪開催時に海外から数多く訪れる観光客や選手、関係者の安全をいかに守るかが課題となっています。 続きを読む…
7月1日、改正活火山対策特別措置法が国会で成立しました。活火山の周辺自治体や観光施設に避難計画策定を義務付けることなどが主な柱となっており、年内に施行される見通しです。
爆発的な噴火が見られた鹿児島県口永良部島や、小噴火の続く箱根山には、ホームドクターのような専門家が近隣地域に常駐していますが、このような体制を敷いている例は、110ある活火山のうちのごく一部にとどまります。気象庁が常時24時間体制で観測する火山は現在47、今秋までに50に増加します。これらの火山を対象として、「前兆がない(突然の)噴火」に対する備えを強化することが、今回の改正法の主な目的です。
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外務省の「在外邦人の安全対策強化に係る検討チーム」は2015年5月26日、在外邦人の安全対策強化のための施策と方策を取りまとめた提言書を提出しました。検討チームは、シリアで発生した邦人殺害テロ事件を発端に設置されたもので、提言は「直ちにとりかかるべき施策」と「中長期施策」に分けて、安全対策や警備強化を始め、渡航情報の精度向上や情報伝達の強化などに関して幅広くとりまとめられています。
5月20日、京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は、観光情報の配信や災害時の通信手段を確保する公衆無線LANシステム「観光・防災Wi-Fiステーション」の提供を開始しました。
自治体等に向けたサービスで、駅前や観光案内所、観光スポットなどから学校や避難所などの公共施設に屋外型無線LANアクセスポイントを設置し、地域住民や観光客向けに公共無線LANサービスを展開するものです。
和歌山県白浜町と国立研究開発法人「情報通信研究機構」(NICT)は、同町の白良浜を中心とした「耐災害ネットワーク」の実証実験を5月3日から開始しました。白良浜と周辺の観光施設など9カ所に情報通信の基地局を設置し、災害時に観光客らの安否確認や情報提供ができるようにすることを目的としており、平時には観光客等を対象とした公共無線LANのフリースポットとして機能します。
2015年1月から3月にかけて、世界的な景勝地として知られる京都市右京区・嵐山地区の渡月橋付近で、桂川の災害復旧工事が行われました。この地区で本格的な治水工事を実施するのは、桂川の管理が京都府から国へ移管された1967年以降、初めてのことです。
観光危機管理マニュアルの策定支援、現状把握調査、セミナー・シンポジウムの実施等、行政や企業での
豊富な実績とノウハウをもとに、観光危機管理の支援・コンサルティングを行っています。