JTB総合研究所の「考えるプロジェクト」 

いまを知る

観光危機管理に関わる「いま」をお伝えします。自治体や観光事業者の危機管理の現場、最新のトレンド、制度面の動向等をコラム形式で綴ります。

  • 防災科学技術研究所、「第4回防災コンテスト」開催中


    2013.08.01 JTB総合研究所 

    独立行政法人防災科学技術研究所が2010年より開催している「防災コンテスト」の第4回募集受付が開始されました。このコンテストは、参加者が地域関係者等との意見交換を通じ、災害時に起こる問題を想定し、対応策を検討・実行できる地域内協力体制の構築を目的として実施されています。参加者は同研究所が開発した「eコミュニティ・プラットフォーム」(「災害リスク情報プラットフォームの研究開発」の一環として開発された地域社会を支える統合情報基盤)を活用し、「e防災マップ」や「防災ラジオドラマ」を作ります。応募締め切りは2013年11月30日、表彰は2014年2月22日に予定されています。

    防災科学技術研究所 「第4回防災コンテスト」公式ウェブサイト

  • 夏休みに入り、各地で子供を対象とした防災イベント続々と


    2013.07.29 JTB総合研究所 

    いざ危機に面したとき、子供が自分で正しい判断を行い、自分の身を守るための行動を取れるようにするための訓練が夏休みを利用して各地で開催されています。

    広島市西区の高須小学校では、同小に子どもを通わせる父親有志が企画し、小学生と大人が地震体験や消火訓練をしながら一夜を過ごす防災キャンプが実施されました。子供約110人と、大人20人が参加し、消火器の使い方や、プールで服を着たまま泳ぐ練習を行ったほか、市消防局の協力で、地震の揺れを再現する車両で震度7相当の揺れも体験しました。
    和歌山市でも、平成18年から消防局主催で毎年実施されている、小学生を対象にした「夏休み防火・防災スクール」が今年も開催されました。

  • 総務省消防庁、防災関連など再任用先調査実施を決定


    2013.07.28 JTB総合研究所 

    東日本大震災を受けて全国の自治体が防災対策に力を入れていることから、総務省消防庁は、2013年7月27日、定年退職後の消防職員の積極活用を目的として、再任用に適したポストに関する調査を行う方針を決定しました。調査は全国の消防本部等を対象として実施し、調査対象者には防災対策や災害時の救急体制などに関する知識・経験が役立つ職場を挙げてもらいます。再任用対象としては、自治体の担当部署や公共施設の警備員、学校の用務員などのポストが想定されます。

  • 7月10日開催『観光危機管理 考えるプロジェクト』セミナーおよび研究会(第一回)のご報告


    2013.07.12 河野まゆ子  JTB総合研究所 主席研究員

    株式会社JTB総合研究所は2013年7月10日、『観光危機管理 考えるプロジェクト』~観光地を訪れる観光客の安全を守るために~をテーマに、セミナーおよび研究会(第一回)を開催しました。

    東日本大震災は、観光業界に甚大な影響を与えました。こうした状況の中で、国内のあらゆる地域において、安全・安心な観光地になるための取組みが加速してきています。株式会社JTB総合研究所は、地域の自治体、観光産業を支える観光関連事業者、保険会社、建設会社など、観光地を支える安心・安全の仕組み構築をともに考える機会として、セミナーと、各参加者が抱える課題解決に向けた更に深い議論を交わすための研究会を企画しました。セミナーに対しては、様々な業態から合計28名の参加をいただきました。 続きを読む…

  • 携帯キャリア各社、“声”による緊急地震速報の導入を検討


    2013.07.11 JTB総合研究所 

    株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ、KDDI株式会社、沖縄セルラー電話株式会社、ソフトバンクモバイル株式会社、イー・アクセス株式会社は、「緊急地震速報」が発表された際、従来のブザー音に加えて声でもお知らせする警報音を順次導入していくことを発表しました。

    続きを読む…

  • 中越沖地震、復興連絡会議が初会合を実施


    2013.07.10 JTB総合研究所 

    7月10日、新潟県は、中越沖地震から6年になるのを前に、関係課による復興連絡会議の初会合を実施しました。柏崎市のえんま通り商店街(旧本町7丁目)のにぎわい再生や心のケアなどで情報を共有し、連携を強化することが確認されました。

    同商店街では、閻魔堂脇の空き地に複合施設「まちの駅@えんま」が開設されたほか、防災機能を備えた公園の整備が進んでいます。「まちの駅『えんま』」は、商店街の各店舗や関係者の方々が計800万円の出資を行い設立された合同会社「まちづくりえんま」と、新潟県の復興基金(1,000万円)を活用して整備されたものです。

  • 「改正耐震改修促進法」の改訂が観光地に及ぼす影響に対する懸念


    2013.06.30 JTB総合研究所 

    2013年5月、不特定多数の人が利用する古い大型施設に耐震診断を義務付けた改正耐震改修促進法が閣議決定されました。これに対して、歴史ある温泉街等で不安の声が高まっています。

    対象となるのは、1981年6月1日以前に建てられ、不特定多数の人が利用する大規模(延べ約5,000平方メートル以上)な建物。主にホテルや旅館、病院などが該当します。耐震診断結果は自治体が公表し、工事が必要な場合には費用の一定割合を国や自治体が補助します。国土交通省は、全国で数千の施設が耐震診断の対象になるとみています。
    ある温泉街の試算によると、耐震診断の対象となる全旅館で耐震工事を行った場合の費用は約100億円、市町村が補助すべき金額は10億円を上回ります。市町村財政への大きな負担、改修工事中の宿泊施設に対する資金や雇用維持のためのサポート、耐震診断結果公開による市場心理への影響など、議論すべきポイントは多く残されています。

    建築物の耐震改修の促進に関する法律

  • 北海道南西沖地震から20周年の奥尻島で追悼植樹祭


    2013.05.27 JTB総合研究所 

    今月19日、20年前に発生した南西沖地震により島内人口の4%にあたる198名の死者を出した北海道奥尻島で、被災者追悼のための植樹祭が催されました。震災を風化させず、経験と教訓を後世に伝えていくために実施されたものです。

    1993年7月12日の22時17分、北海道南西沖日本海でマグニチュード7.8の地震が発生し、震源域であった奥尻島では高さ最大16.8mを記録する大津波に襲われました。

    奥尻島では、震災の教訓を後世に残すため、震災当時の様子を知る「津波語り部隊」によるガイド付き「防災フットパス」を提供しており、全国各地から自治体関係者・研究者・報道機関が視察に訪れています。

    奥尻島観光協会

  • 東京都が「外国人旅行者の安全確保ための災害時初動対応マニュアル」を作成


    2013.04.01 JTB総合研究所 

    東京都「外国人旅行者の安全確保ための災害時初動対応マニュアル」[/caption]東京都は、地震等の大規模な災害が発生した場合に、都内を訪れている外国人旅行者に対し、宿泊施設を始めとした観光関連事業者が円滑に案内・誘導、情報提供等ができるよう、宿泊施設での対応を中心とした「災害時初動対応マニュアル」を作成しました。都内の宿泊施設を始めとする観光関連事業者に本マニュアルを周知・配布します。

    マニュアルには災害発生後すぐに使用できるピクトグラム(図記号)や対応文例等を掲載。ホームページからは文例の音声データをダウンロードすることができます。

    GO TOKYO 「外国人旅行者の安全確保のための災害時初動対応マニュアル」

  • 東京都が「帰宅困難者対策条例」施行


    2013.04.01 JTB総合研究所 

    東日本大震災発生当日、首都圏においては鉄道の多くが運行を停止し、道路は大規模な渋滞が発生し、バスやタクシーなどの交通機関の運行にも支障が生じました。その結果、首都圏において約515万人(内閣府推計)に及ぶ帰宅困難者が発生しました。

    東京都はこれを受けて、東日本大震災以降に「首都直下地震帰宅困難者等対策協議会」を内閣府と共同で設置し、2012年3月に「東京都帰宅困難者対策条例」を制定し、2012年11月にはこの条例に基づく「東京都帰宅困難者対策実施計画」を策定。これらの取組みに基づき、都内所在の各事業所や宿泊施設等における帰宅困難者対策推進のため、2013年1月、『東京都帰宅困難者対策ハンドブック』が作成されました。

    続きを読む…

JTB総合研究所では観光危機管理の実務支援を行っています

観光危機管理マニュアルの策定支援、現状把握調査、セミナー・シンポジウムの実施等、行政や企業での
豊富な実績とノウハウをもとに、観光危機管理の支援・コンサルティングを行っています。